むし歯予防のための「フッ素」は本当に安全?|前橋リリカ歯科ブログ

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むし歯予防のための「フッ素」は本当に安全? 

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むし歯予防のための「フッ素」は本当に安全?

<2024年04月17日>  ✑ むし歯・根の治療  ✑ 予防歯科

タイトルではあえて「フッ素」という言葉を使いました。結論から言うと「フッ素を含む物質の中に毒性が強いものがある」のは事実ですが、むし歯予防に使われている「フッ素」は「フッ化物」に変化しているため、正しい濃度と量で使う分には安全です。

 

フッ化物の安全性について疑問を持つ方も多いと思います。実際、専門的教育を受けた歯科医療従事者向けにも「フッ化物応用をめぐる誤解を解く」というイベントが開催されるほどなので、一般の方はなおさら不安ではないかと思います。一言でいうと1)フッ化物応用への反対論の大部分は, 30年以上前にすでに論破されて解決されています。

 

こちらのページが詳しいですので、ぜひご覧ください。

 

フッ化水素酸(HF)という物質では歯科医院の死亡事故も起きているのですが、物質の性質は化学的物質を持った最小単位である分子で考えるべきで、含まれている元素で考えるべきではありません。

 

そうでないと

 

O3(オゾン)は毒だからO2(酸素)は毒

Na(ナトリウム)とCl(塩素)は両方毒なのでNaCl(食塩)は毒

 

という考えが成り立ってしまいます。

 

フッ化物を「塗る」と「飲む」は分けて考えるべきであり、そのリスクは異なります。塗る方法でのリスクはほとんどなく、間違っていかに大量に飲まないかを注意すればよいでしょう。

 

ちなみに、「水道水にフッ化物をまぜてむし歯を防ぐ」という方法は、「コストが安い」、「ほとんどすべての人へ適用できる」というメリットがあるのですが、フッ化物入り歯磨き粉の普及によりあまり行われなくなっています。3)もともと日本では昔、一部地域で行われていましたが、現在では行われていません。

 

フッ化物は長い間、全世界的に使われてきています。この先に新たな副作用が見つかる可能性はゼロではないですが、すべての薬に言えることです。少なくとも他の大半の薬よりはそのリスクは少ないと言えると思います。

 

次回は食習慣とむし歯の関係についてです。

 

【参考文献】

1)歯界展望202003月号:フッ化物応用をめぐる誤解を解く

2)「フッ素は毒?」

https://note.com/sho_x/n/n518d03110a8b

3)厚生労働省 e-ヘルスネット「水道水フロリデーション」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-010.html