歯科医院の「バリアフリー」アピールはなぜ必要?歯科医院の構造について
歯科医院の「バリアフリー」アピールはなぜ必要?歯科医院の構造について
<2024年4月23日> ✑ 診療以外
今回は話題を変えて、歯科医院の建物の構造についてお話します。
歯医者さんは「バリアフリーか否か」を明示している場合が多いです。
コンビニやスーパーでは「バリアフリー」をアピールしているところはないですよね。
だってほとんどバリアフリーだから。
ではなぜ歯医者さんでは、バリアフリーであることをアピールするのでしょうか。その理由がこちら
床の上にたくさんの管が通っています。
縦にも横にも上方向にも走っていて、立体交差しているところまであります。グリーンドーム前橋付近の道路みたいですね。
この管の正体は、水や空気の通り道です。
歯科医院では、虫歯治療やクリーニングの際に機械からお水を出したり、お口にたまった水を吸い上げたり、空気を使って水分を飛ばしたりします。この機能は全ての診察台に付いていますが、診察台を床の上にドンと置いただけでは使えません。
ここで必要になってくるのが、先ほどの写真のような管です。
必要な管は上水、下水、空気の3種類。もちろん機械を動かすための電気配線も欠かせません。
歯科の診察台は複数あることがほとんどなので、これらの管を枝分かれさせて全ての台に繋ぐ必要があります。裏で行う器具の洗浄等でも水・空気を使うため、歯科医院では受付や待合室以外のほぼ全ての床を管の上に設定しなくてはいけません。
結果として、歯科医院には段差が発生します。
この段差が 20~30cmくらいあるので、スロープを作らないと車椅子やベビーカーが診察室に行けない、といった事態が起こってしまいます。
※中には配管が要らない特殊な診察台もあります。
当院ではスロープを設けバリアフリーにしていますが、車椅子やベビーカーなどをご利用される方は、歯医者さんに行く時にぜひ確認してみてください。そうでない方も、意識してみると面白いかもしれませんね。
次からは子どものむし歯予防について、全6回の予定です。