子どものむし歯予防⑤ 乳歯のむし歯のリスク
子どものむし歯予防⑤ 乳歯のむし歯のリスク
<2024年08月27日> ✑ むし歯・根の治療 ✑小児歯科 ✑ 予防歯科
「永久歯が生えてくるから乳歯はむし歯になっても大丈夫」と考えていませんか?
乳歯がむし歯になるとあとから生える永久歯へ悪影響を与えます。
永久歯を溶かしてしまうリスクがあります。
2)これはひどいむし歯の3.2%で起こると報告されています。
また、永久歯が生えてくるスペースが確保できず、将来の歯並びが悪くなってしまう可能性が高くなります。
そうならないために保隙装置というもの(条件によっては保険適用)が必要になるのですが、詳しくは後で記事にします。
乳歯の治療は永久歯と比べ大変です。その理由は、比較的小さいむし歯でも神経を取るリスクが上がってしまうこと、治療をしても、その後の痛みが出るリスクが高いことがあります。
また、口が小さいため治療がしにくいため、治療した歯の予後が悪くなりやすいです。乳歯のむし歯も予防するに越したことはありません。
アメリカのデータですが、6歳未満でむし歯があると、さまざまな問題が起こるといわれています。
例えば
・乳歯に限らず永久歯でも、将来高い確率で新しいむし歯ができる可能性がある
・入院や救急外来を受診しなければならない状況になりやすい
・頻繁に学校を欠席するようになりやすい
・学習能力の低下が起こりやすい
ことがあります。
乳歯でむし歯を発症することは、口の中だけにとどまらず、成長においても弊害が現れるため、「6歳未満でむし歯ゼロ」を目指しましょう。
1)エナメル質形成不全(Turner歯) | 口腔病理基本画像アトラス
https://www.jsop.or.jp/atlas/developmental-anomalies-of-the-teeth/turner/
2)乳臼歯重度う蝕に起因する小臼歯形成不全の 出現頻度
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jdh/46/3/46_KJ00003928890/_pdf/-char/ja